和歌山県が生んだ博物学・民俗学の巨星「南方熊楠」の遺した偉大な業績と遺徳を偲び、俳句にその意を表し顕彰する「平成23年南方熊楠俳句賞」の募集を致しましたところ、全国から498人、1,219句のご応募をいただきました。誠にありがとうございました。
厳正な選考の結果、次の方々の句が選ばれました。
入賞作 (敬称略)
中瀬喜陽先生(俳誌「貝寄風」主宰・南方熊楠顕彰館長) 選
南方熊楠俳句賞
| 埋み火や菌を送ると絶筆に |
名切慎之介 和歌山県田辺市 |
入選
| 命あるかに熊楠の茸の絵 |
貝田ひでお 熊本県八代市 |
| 曝書する何百万の文字の息 |
金子秀重 岐阜県岐阜市 |
| 時雨くる湾の神島を遠くせり |
中村恵美子 和歌山県白浜町 |
| 晩学の蔵書ふえくる熊楠忌 |
井上次雄 滋賀県草津市 |
| 片言で旧居問はれし熊楠忌 |
樫本正巳 和歌山県田辺市 |
佳作
| 木霊(こだま)棲む山河荒れ果て熊楠忌 |
向田真智子 愛知県名古屋市 |
| 粘菌の笑ふ曼陀羅熊楠忌 |
山崎高弘 長野県安曇野市 |
| 熊楠忌虫眼鏡など買うてみる |
梶 政幸 千葉県白子町 |
| 熊楠の一筆(いっぴつ)褪せて煤掃う |
平 房躬 和歌山県みなべ町 |
| 漱石の一書も遺品熊楠忌 |
中田豊子 和歌山県上富田町 |
| 受験子に熊楠の生き様を説く |
松下弘美 兵庫県神戸市 |
| 熊楠の偉業に逸れし夜学かな |
樫本佳絵 和歌山県田辺市 |
| 鷹一羽神島の空を舞ふ忌日 |
名切慎之介 和歌山県田辺市 |
| 墓案内申(さる)神(がみ)案内熊楠忌 |
峰山 清 和歌山県田辺市 |
| 海霧(じり)深く熊楠の島見え隠れ |
宮本五子 和歌山県みなべ町 |
松本幹雄先生(俳誌「あさも」主宰・田辺市俳句連盟会長)選
南方熊楠俳句賞
入選
| 触れて見る熊楠の墓冬ぬくし |
辻 喜代子 和歌山県白浜町 |
| 熊楠館灘紺青に石蕗は黄に |
田中静可 和歌山県白浜町 |
| 紀の国の水禍心に熊楠忌 |
湊 容子 和歌山県白浜町 |
| 熊楠の忌の怒涛なり大いなり |
吉田捷子 和歌山県田辺市 |
| 熊楠忌崎の湯壷に波飛べり |
樫本正巳 和歌山県田辺市 |
佳作
| 潮の香の熊楠館や夏来る |
貝田ひでお 熊本県八代市 |
| 雲北へ北へと早し熊楠忌 |
谷 豊子 和歌山県和歌山市 |
| 南海に星の流れて熊楠忌 |
亀谷侑久 京都府宇治市 |
| 熊楠の杜にムササビ滑翔す |
野上 卓 東京都世田谷区 |
| 熊楠の横貌にある秋思かな |
伊藤実那 東京都杉並区 |
| 腰こきと熊楠しのぶ菌(きのこ)狩り |
地紀美代 和歌山県田辺市 |
| 熊楠忌考(ちち)の手垢の辞典繰る |
田口雄作 茨城県つくば市 |
| 熊楠忌時を違えし梅開く |
赤松桔梗 福岡県北九州市 |
| 校名も眺めも神島熊楠忌 |
八木喜美 兵庫県宝塚市 |
| 冬涛のひかり犇(ひし)めく神島沖 |
浅沼剛九 東京都小金井市 |
過去の入選作品
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