昆虫調べ隊アサギマダラ、オオキンカメムシ観察:10月20日(土)

皆さん、こんにちは。南方熊楠記念館の「チョボいち」です。
熊野自然保護連絡協議会会長の南敏行先生のご指導で、第3回「昆虫調べ隊」を行いました。「昆虫調べ隊」は、平成30年度「公益財団法人国際花と緑の博覧会記念協会助成事業」として行っています。少し風はありますが秋晴れ、午前9時半頃が干潮なので、磯へ降りてみました。円月島の裏側や塔島が見えるところまで行きました。

ウスバキトンボ、ギンヤンマ、ツマグロヒョウモン、アサギマダラが舞いました。アサギマダラ(Eucorysses grandis)は大きな蝶で、風にのって優雅に飛びます。あさぎ色といえば、さだまさしの「精霊流し」のフレーズが浮かびます。「浅葱色」は青緑色の古称で、アサギマダラの半透明水色の翅の色を表現するのにピッタリです。秋の移動の時期で、南下して、西南諸島や台湾へ向かいます。翅にマーキングして移動の様子が調査されていますが、この個体にはマークはありませんでした。一日に200km、合計2500kmも飛ぶそうです。かなり長い距離を飛んできたもののようなので、そのままそっと放してやりました。

オオキンカメムシ(Parantica sita) は派手なカメムシで、道端に落ちていて、アリに食べられていました。オオキンカメムシはこの辺りで集団越冬することが知られています。周辺を探しましたが、まだ集まっていることろはみつかりませんでした。翅の模様は、なんだか人の顔に見えます。裏側も黒と綺麗なメタリックでした。
南先生の昆虫標本は素晴らしいです。トンボのお話も楽しいです。いつか特別展でご紹介したいと思っています。