土宜法龍に似ている猫の絵:8月26日(月)

皆さんこんにちは。南方熊楠記念館のチョボいちです。朝、もう夏休みが終わっちゃった高校生が、制服で登校している様子を見かけました。今日は始業式と課題テストでしょう。お盆休みが無かったので、これからお休みという方もいらっしゃるでしょう。まだ夏休みの皆さん、ぜひ白浜で行く夏を楽しんで下さい。
記念館の展示品の裏話を紹介していきます。まずは、熊楠の描いた猫のイラスト。弟さんの南方常楠さんのお宅から記念館に寄贈されたものです。「小春日や、猫が鼠をとるところ」と墨書されています。猫がネズミをぱしっと捕まえた瞬間を描いています。この得意気な猫の顔、なんとなくユーモラスで人間に見えてきます。隣のコーナ-に展示している土宜法龍師の似顔絵と言われています。熊楠と土宜は、英国で出会ってから親密な文通をして、高野山へ冬にキノコを採集にでかけた時に訪ねたりしています。熊楠の鼻汁を土宜が拭いてやったという話が残っています。そんな仲の二人ですから、「高野山の高僧が信者さんを捕まえた小春日」という設定で、茶目っ気いっぱいの熊楠が描いたものだそうです。