合理的な思考

こんにちは閑話猿です。

11月21日まで開催していた特別展「熊楠の変形菌」では、普段できない実験をやっていました。

その名も「迷路をとく変形菌」というもので、寒天培地の上に障害物を置き、ゴールのオートミールまでどのようなルートですすむのかという実験です。

実験結果としては、写真を見ていただくのが、わかりやすいと思います。最初順調に障害物を迂回していましたが、しばらくすると障害物の抜け道、側面など、ありとあらゆるルートを通過して、エサに向かいます。なるほど、イタモジホコリにとっては、人間の用意した障害物など関係なく、如何に効率よくエサまで行くかが重要というわけです。そのため、障害物を迂回するより、通過可能な容器の側面やわずかな隙間をぬって、ゴールのエサにたどり着きました。非常に合理的な行動をすることが窺えます。

このようルート通過は、毎回異なる結果を出しているので、変形菌がおかれた状況に応じているのですね。単細胞生物と侮ってはいけませんね。

 

スタートは手前。左に変形体がのびている

全方位で広がる。

障害物の抜け道を通過。

容器の側面を通ってエサに向かう。

中継ポイントのエサを経てゴールにむかうもの。側面からゴールに到着するもの。

最後の直線。