五明楼から天神崎を見る

こんにちは閑話猿です。

特別展に関連した資料で、写真絵葉書を展示しています。天神崎に関しては地形がわかるような古写真を探していたのですが、奇岩などを撮影したものばかりでした。その中で大正7(1918)年~大正9(1920)年に発行された写真絵葉書はタイトルに「旅館五明楼より天神崎を望む」とあります。海辺に木造船が浮いているのが見え、さらにその奥に丸山、天神崎が映っています。「紀伊田辺旅館 五明楼」の写真を見ると砂浜近くに松林を背にして石垣の上に五明楼があったことがわかります。では、これはどこにあったのか?「(紀伊田辺名勝)扇ヶ浜」の写真絵葉書が答えになりました。ここには「紀伊田辺旅館 五明楼」で撮影された建物と同じものが左に映っています。

さらに掘り下げてみると、この五明楼は現在の紀南文化会館正面にある田辺市営扇ヶ浜海岸駐車場のあたりにあったことがわかりました。

今から約100年の風景を知る貴重な写真絵葉書ですので、展示室で是非実物を御覧下さい。

旅館五明楼より天神崎を望む 紀伊田辺旅館 五明楼

(紀伊田辺名勝)扇ヶ浜