熊楠直筆原稿「桃花魚」購入について

この度、皆様からのご支援によって、南方熊楠が昭和8年(1933)に執筆した原稿の草稿「桃花魚」を購入しました。この原稿は、漢方医薬学ジャーナリズムの先駆者である気賀林一に宛てられており、昭和8年11月1日付封筒に400字詰め原稿用紙2枚が納められていました。

本内容は『本草』(17号 昭和8年12月)に掲載されました。また、平凡社版『南方熊楠全集』第5巻 雑誌論考Ⅲに収録されていますが、こちらは雑誌を原本として活字化されたものです。草稿資料には熊楠の指示や挿入文などが書き加えられていること、活字化されたものでは漢文は読み下されていますが、熊楠がそのまま引用しています。こうした自筆原稿と活字を比較することで、さらなる発見が期待できる貴重な資料です。

こちらも令和4年度2月から展示での公開を予定しています。