館内を燻蒸しました

南方熊楠ファンの皆様、この度はあたたかいご支援を賜りありがとうございました。

この度、皆さまからのご支援によりまして館内の燻蒸を実施しました。特に害虫の多いこの時期に実施できたことで、南方熊楠の資料が虫害にあわないよう防止策を講じることができました。

今回はイカリ消毒和歌山営業所のスタッフにより、館内に侵入してくる虫へトラップを用いた調査も平行して実施しており、当館のおかれた状況と燻蒸による資料についているであろう微細な害虫からの保護を目的として行いました。

侵入害虫の調査は年間を通じて実施しており、一年後にはどの時期に、どのような虫が館内に侵入してきているかが明らかになります。

また、燻蒸は6月末の臨時休館中に実施しました。当日は朝からスタッフがガス漏れせぬよう目張りをし、ガスを入れる場所の最終チェックを行いました。薬剤の効果を見るコクゾウムシを噴霧場所に置いてから収蔵庫や展示室・貴賓室などに薬剤のガスを噴射しました。その日の夕方に薬剤の効果を確認するためにコクゾウムシのチェックを行ったところ、十分な効果が認められました。

薬の効果は7時間たつと無毒化するそうなので、一晩おいて館内の換気をしました。

多少薬剤が漏れていたところに虫の死骸がありました。

この燻蒸で資料についていた微細な害虫も一掃することができたと思います。しかし、慢心せぬよう資料の保存に注意を払っていきます。

害虫調査のトラップ 貴賓室は目張りをした 換気扇をふさぐ
給気口もふさぐ 効果確認用のコクゾウムシ コクゾウムシを入れ、これで薬が効いているか確認する
薬剤 噴出させる コクゾウムシで薬剤の効果を確認