ウバメガシ

こんにちは閑話猿です。

番所山のウバメガシ(姥目樫/姥目樫)も新芽がでています。

ウバメガシという名前については過去のブログに掲載しています(2023年04月01日ブログ(https://www.minakatakumagusu-kinenkan.jp/2023/04/01/16495)。

紀州備長炭の材料であるこの木を熊楠は何か書いていないかと探してみると、メジロとの関係でウバメガシを取り上げています。本邦のメジロははなはだ蜜を嗜み、(略)

ウバメガシの幹よりは、冬期甘き粘液多く出づ。メジロまたこれにも群至してこれを吸うことを見る。故に小児これに擦してこの樹皮を傷つけ、唾液を付けてメジロを誘い捕うること多し。(ちなみに言う、ウバメガシは、和歌山辺にてはウマべまたは、バベ、田辺にてはバベまたはウマメと称する。これらの意味は美芽なるか[以下略])(『南方熊楠全集』5巻 597頁)

番所山のウバメガシに冬期樹液が出ており、それを狙ってメジロがくることに気づいていませんでした。また、ウバメガシの名前の由来が、茶褐色の新芽がでることから「姥」の字をあてるといわれています。しかし、和歌山の方言では「美」の意味が込められているという熊楠の考察はおもしろいですね。