アオウツボホコリをご寄贈いただきました

こんにちは閑話猿です。

福岡県の高倉清彦氏が発見されたアオウツボホコリ(Arcyria glauca [アルキュリア・グラウカ])をご寄贈いただきました。標本と共に色紙もいただいたので、現在エントランスで公開しています。

非常に綺麗な淡青色の子実体を見ることができます。この子実体の色は次第に色が抜けていくため、お早めにご覧になることをオススメします。

 

アオウツボホコリは熊楠が田辺にあった糸田の猿神社の森で発見した新種の粘菌です。粘菌の愛好家が、生涯で一度は見つけたいと熱望する種類でもあるそうです。

本標本は高倉氏がマダケの朽ちたものに発生しているものを採取されました。従来広葉樹の腐木や落枝上に発生するとされていましたが、針葉樹の生木皮に発生したという事例もあります(川上新一『変形菌』(2017年))。そして本標本のように朽ちた竹に発生したのは更に稀なのではないでしょうか。

再度となりますが、この希少な粘菌を是非ご覧いただきたいです。