不思議ないきもの・粘菌展開催:9月15日(土)

皆さん、こんにちは。記念館の「チョボいち」です。
本日から新しい特別展を開催します。「不思議ないきもの・粘菌展」。11月18日(日)まで約二ヶ月間です。早速お越し下さったお客様が来館者ノートに感想を書いて下さいました。
「昨年東京国立科学博物館の南方熊楠展で始めて変形菌や南方熊楠さんを知って、ここへ来てみたかったので、大満足です!パンダの赤ちゃんにも会えて、白浜最高です。N.I.」
昨日からアドベンチャーワールドではパンダの赤ちゃんも公開されはじめました。グッドタイミングです。皆さんも是非、番所山の粘菌にも会いにお越し下さい。

特別展の入口です。熊楠の紹介ビデオコーナーの音が聞こえています。
ミュージアムパーク茨城県自然博物館からお借りした映像は素晴らしいです。まだ御覧になっていない方は、ぜひ御覧ください。変形体が子実体に変わる様子や、粘菌が食べられる様子や、粘菌がキノコを食べる様子を見ることができます。手前は、光学顕微鏡で、ムラサキホコリなどの子実体の胞子を展示しています。奥は「粘菌調べ隊」が採集した10種類の変形菌の胞子体をルーペや実体顕微鏡で御覧いただけます。
昨年8月の国際変形菌分類生態学会議の現地採集会が田辺市中辺路町水上の自然林で行われました。その時に日本変形菌研究会のメンバーが採集した変形菌の標本を展示しています。日本の変形菌の研究者や愛好者が集めたものです。
粘菌を採集してみようのコーナーです。大量に発生した子実体の標本や、組み立て式の標本箱を紹介しています。
私が飼っている変形体を紹介しています。奥は寒天培地で飼育しているモジホコリです。「粘菌に触ってみたい」という希望が多いので、触れてもいいことにしています。無害ですが、ねちゃっとして、特有の臭いがありますので、「好奇心のある方」に限定です。手前の箱の中には、どちらかに赤い変形体、どちらかに黄色い変形体が入っています。箱の蓋を開けて見て下さい。

本特別展は和歌山県立自然博物館で9月3日まで開催されていた特別展「小さな粘菌の大きなワンダーランドー南方熊楠を魅了した生き物ー」展の資料をお借りしています。県立自然博物館からお借りした51点の標本や写真に加えて、本館所蔵の南方熊楠のサインがある標本、昭和天皇に献上されたものと同じ小畔四郎の標本、昨年田辺で開催された国際変形菌分類生態学会議の水上採集会での標本、そして番所山で「粘菌調べ隊」が採集した標本など、変形菌の実物標本は合計100点以上を御覧いただけます。和歌山県在住の方の芸術作品も展示しています。また、本館で飼育している粘菌の変形体2種類も御覧いただけます。モジホコリの黄色い変形体は「粘菌って、ほんとうに粘るんや」というのを、ご希望の方には触って実感していただけます。普通にはあまり飼育されていない、赤い変形体も展示中です。この赤い変形体は、野生のものなので、二ヶ月間も飼育を維持をするのは無理かもしれませんが、できるだけ努力してみます。